&温泉ハイキング:奥多摩駅からもえぎの湯(1時間)コース

okutamahiking report

東京とはいえ、都心から離れた自然豊かな環境に位置する奥多摩駅は「東京アドベンチャーライン(青梅線)」の終着駅。登山やトレッキングに訪れる人が絶えない、アウトドアファンに人気の駅です。

奥多摩駅 駅舎(撮影:渡部郁子)

駅周辺に「氷川渓谷遊歩道」をはじめ、様々なハイキングコースが整備されています。見どころが多いのも特徴。今回は、吊橋を渡って森林セラピーロードを経由し、愛宕山神社を通って、日帰り温泉施設「もえぎの湯」まで歩く約1時間のコースを歩いてきました。

まずは、奥多摩駅に集合。駅舎を出て左手に「観光案内所」があります。周辺のハイキングマップなどを入手できます。スタッフの方はとても親切。通行止めになっているところを確認したり、わからないこと、不安なことがあれば聞いてみてください。

駅前の観光案内所

それでは、ここからトレッキングスタート!…とその前に。

もし飲み物や軽食などを持参していない場合は、観光案内所の道を挟んで反対側にある「みすず堂」へ。

実は駅周辺にコンビニが見当たらなくて、観光案内所の方におにぎりを買える場所を聞いて、ここを教えてもらったのです。おにぎりや菓子パンなどを販売しています。冷蔵ケースにはビールも冷えてました!

みすず堂の外観

駅を出て正面の道を左手へ進んだところにあります。必要なものを入手したら、ここからが本当のスタート!

そのまままっすぐ進んで信号を右折し、氷川大橋へ向かう手前の左手にある細い道を進むと、奥氷川神社が見えてきます。

神社を通り過ぎて数軒の家の前を通り過ぎながら「あれ?本当にこの道で大丈夫?」とちょっと不安になる道ですが、すぐに「氷川小橋」が見えてきます。そしてここから一気に、森林浴気分を味わえる景観が広がります。

氷川小橋にたたずむ人。確かに立ち止まって眺めたい美しい風景が広がっています

橋を越えたら左手、登計橋へ。ちなみに右に行くと氷川渓谷遊歩道につながり、こちらも人気の散策コースです。地図を見て、迷いそうなところはしっかり立ち止まって確認しながら進みます。深い緑の森に囲まれ、川の水は青く美しい色をしています。

登計橋を越えたあと、川に沿ってしばらく登っていくと、舗装道路に。そこから総合運動公園を目指してすすみ、セラピーロードの入り口を探します。

地図には「セラピーロード」って書いてあるんです。で、実際見つけたのがこちら。

この写真の右側には、普通の舗装道路があるし、看板は小さくてしかも「登計トレイル」しか書いてないから「え?ここ?」って不安になるんですが、ここで合ってます。「登計トレイル」の表示がなかったら、絶対に見つけられませんでした。看板があってよかった。

ここからしばらくウッドチップの道が続きます。ここは、日本初の森林セラピー専用の遊歩道なのだそうです。いくつか不思議な施設があるなあ、と思っていたら、星空浴用ベンチやヨガスペースとのこと。こんな場所で星空観察やヨガができるなんてステキ。

セラピーロードの登計トレイル

20分ほどのセラピーロードを抜けると、水道局の配水場があり、ここからまたしばらく舗装道路を歩きます。登りついた場所は、登計峠。ここから愛宕山を目指して山道をあと少し登ります。

愛宕山頂上にある愛宕神社

愛宕山の頂上には神社があり、地域の防火の神様として祀られているそうです。標高は507m。駅周辺の建物が遠くに見えます。ここまででだいたいコースの半分です。

今まで登ってきたので、ここからは山を下っていくのですが、この向きの下りの道が少々ハード。今までの比較的平坦な道ではなく、木の根むき出しで細く、雨に濡れて滑りやすい道をしばらく降りたところに、たたみかけるように現れる188段の石段。

ただの坂道に見えてしまうぐらい続いている石段188段

こっちから登るほうが、体力的にはラクかもしれません。でも今回は、ゴールを「もえぎの湯」にしたので、この向きで歩くほうが順路として計画しやすく…ここがこのコース最大の難関です。

やや急で滑りやすい階段なので、降りるときは注意が必要

下まで降りたら、膝が笑って力が入らなくなりました(笑)

この先は、登計園地のほうへ進み、舗装道路に出たらもえぎ橋を目指して階段を降りていきます。

もえぎ橋から見た氷川キャンプ場

もえぎ橋から河原を見ると、キャンプ中のテントがちらほら。ここは人気の「氷川キャンプ場」です。平日だからか空いていました。橋を渡って階段を登って、道を右に進めば、ゴールはもうすぐそこ。

この先に日帰り温泉施設「奥多摩温泉もえぎの湯」があります

とうとう「奥多摩温泉もえぎの湯」に到着しました。ここまで、ゆっくり歩いて1時間15分ぐらいでした。

奥多摩温泉もえぎの湯 入り口

もえぎの湯は、露天風呂から渓谷を眺めることができる、景観のよさが魅力の温泉です。泉質名のつかない温泉で、アルカリ度が高く、湯に触れるとつるっとします。

入り口付近に「足湯」もあります。こちら100円で利用できます。トレッキングで疲れた足を温めて帰れば、筋肉痛が和らぐ気がします。

「もえぎの湯」から駅までは約10分。道沿いに歩いて信号を右折するだけ。早い人なら、駅までのコースで1時間、ゆっくり歩いても1時間30分ぐらい見ておけば大丈夫だと思います。

今回歩いたコース

実際に歩いた今回のコースを黄色マーカーで示しました。地図は、駅前の観光案内所でも入手できるし、奥多摩観光協会さんのページからダウンロードすることも可能です。

一般社団法人奥多摩観光協会
一般社団法人奥多摩観光協会 奥多摩町観光案内所

トレッキングのあとに温泉って、最高ですよね。しかも駅から歩いて行けるっていうのがとても魅力です。もえぎの湯は食事処もあるので、入浴して昼食も、もちろんビールも楽しめます。帰りはそこから歩いて10分で駅まで行けるんだもん。まずは短くて簡単なトレッキングをしたい、という初心者さんにもおすすめです。