日本の温泉の、ナンバーワンについて紹介します。
湧出量日本一は大分県の別府温泉
湧出量で日本一を誇るのは「おんせん県」を名乗る大分県の別府温泉です。
別府温泉は、大分空港から車で1時間、博多駅から特急で2時間。
東からも西からもアクセスが良いので、旅行先として選びやすい場所です。
別府温泉といえば、地獄めぐり。
真っ赤だったりコバルトブルーだったり、はたまた間欠泉だったり砂風呂だったり。
迫力のある様々な温泉を見てまわるという温泉の楽しみかたは、別府ならでは。
もちろん、体を浸すほうの温泉も豊富で、好みの温泉がきっと見つかるはず。
別府温泉の泉質は、大きく分けて8種類。様々な泉質を楽しめるのも魅力です。
自然湧出量ナンバーワンは群馬県の草津温泉
一方で、人気番付などで人気の温泉地として選ばれることが多い、
人気ナンバーワンの温泉といえば、群馬県の草津温泉。
ちなみに、草津温泉は「自然湧出量」が日本一です。
草津といえば、湯畑。
見て楽しむ温泉と言う意味では、別府と草津って似ていると感じるのは私だけでしょうか。
草津温泉の泉質は、酸性泉、硫黄泉などの泉質が多いのですが、
代表的な6つの源泉があり、それぞれすこしずつ、色や香り、湯触りが異なります。
一般的には、わたの湯や湯畑源泉が、比較的刺激が少なくおすすめしやすいです。
個人的には、町営の草津温泉の中で、煮川源泉の「大滝の湯」合わせ湯が好みです。
草津温泉は、上野駅から「特急草津号」で約2時間半。
北陸新幹線「軽井沢駅」から、バスや車で1時間程度です。
ギネス認定の温泉が山梨県に
このほかに、世界ナンバーワンで知られる温泉が山梨県にあります。
「西山温泉慶雲館」は、「世界一歴史のある宿」としてギネス認定されています。
南アルプスの山々に囲まれた秘湯の一軒宿。慶雲館の創業は飛鳥時代の705年とされ、
当時の年号(西暦705年は慶雲2年)から名づけられました。
古くは、武田信玄や徳川家康の隠し湯としても知られていたとのこと。
泉質はナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物泉で、全館かけ流し。
館内のすべての蛇口で温泉を使用しています。飲泉可能です。
ほんのり硫黄の香りがする温泉は、やさしい味で飲みやすく、
昔から胃腸によいとされ、「医者いらずの水」とも呼ばれていたそう。
世界遺産認定の温泉「つぼ湯」
ギネス認定からの流れで思いつくものとして、世界遺産に認定された温泉があります。
和歌山県にある湯の峰温泉の共同浴場「つぼ湯」。
世界遺産「熊野古道」の一部を構成するものとして登録されています。
入浴する際に「世界遺産つぼ湯入浴証明書」をもらえます。
川沿いに木の囲いがあり、その中に天然岩をくり抜いた小さな浴槽があります。
壁に掲載してあった案内の記載によると、世界遺産の中で全身浴できる温泉というのは世界唯一とのこと。
湯の峰温泉「つぼ湯」の利用は、予約が必要。30分間の貸切利用です。
利用者が少ない場合、お湯はかなり熱くなっているので、
浸かれる温度になるまで水を足す必要があります。
私が利用したときは、とにかく熱すぎてもう全く入れる気配のない温度でした。
温泉ソムリエとしては、できればあまり加水したくない、でも熱湯好きの私ですら
この温度では入れない、果たしてどれぐらい水を入れたら入れるのかこの温度…と悩みながら、何とか工夫して全身浸かって、あっという間に30分間が過ぎていったのでした。(笑)
泉質は、含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩泉です。
日本一標高の高い温泉
日本一標高の高いところにある温泉は?といえば、富山県の「みくりが池温泉」。
ただし、露天風呂だけで選ぶと、長野県の本澤温泉にある露天風呂が標高日本一です。
八ヶ岳の登山道に位置する、歩いてしか行けない温泉です。
駐車場から歩いて、夏なら1時間半から2時間。夏は登山初心者でも行けますが、
冬場は本格装備で相当な時間と登山技術が必須です。
露天風呂は、硫黄岳を見上げるワイルドな景観が魅力。
基本的に混浴で、脱衣所などもありません。
本澤温泉に山小屋があり、そこで受付をして利用するのですが、
山小屋の中には内湯があります。内湯は男女別、脱衣所もあります。
露天風呂と内湯は別料金です。
なんと、内湯と露天風呂は、それぞれ泉質が違います。だから温泉っておもしろい。
他にも、溶存物質量ナンバーワンとか、泉質名の長さナンバーワンとか、
いろいろなナンバーワンがありますので、お気に入りの温泉を探してみてください。